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PCPエアーライフル備忘録:【エアアームズS510のOリング交換】:プリチャージ空気銃「S510」3年使用後の分解・メンテナンス

PCPエアーライフル備忘録:【エアアームズS510のOリング交換】:プリチャージ空気銃「S510」3年使用後の分解・メンテナンス

私の所持しているPCPエアーライフル(プリチャージ空気銃)は『エアーアームズS510 口径5.5mm』で アメリカから個人輸入した物です。このため国内の銃砲店でメンテナンスしてもらえません。

狩猟用、競技用(10mAR)問わず 空気銃は 3年程度毎にメンテナンスをするのが一般的なようです(20から30K円程度とのこと)。

私の銃 S510は3年間使用し 2100発(約90%は医王山射撃場で、猟場では100発/シーズン以下)ほど発射していますが 現時点故障は全く有りません。

エアー漏れが発生してからOリングを交換することを考えていましたが、 私は機械系生産技術エンジニアなのも有りますが 今回 「第一に好奇心(ブログの題名にあるように)」 「第二に末永くS510を使う」 ため この銃を分解し Oリングを交換 メンテしました。

昨日(2019年5月1日) 医王山射撃場で射撃テストを実施し 銃がエアーモレ無く 元通りになったことを確認しました。

 

これはあくまで 私の備忘録です【本内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので ご了承下さい】

 

必要工具とオイル類

 

工具類

・保護めがね : 高圧での部品の飛散、工具の飛散 から守る (映像無し)。

・6角棒スパナ(アレンキー) : 5、3、2.5、2、1.27
安物の6角はネジ穴をなめる場合があるので 良い物を使うこと、私はWERA(ドイツ)を使っています。

・モンキーレンチ :大(250mm)、小(150mm) 。

・スパナ : 10mm 。

・Oリングピック:
映像には3本有りますが剛性のある物1本で可(真ん中の歯科用の物)。

・ピンセット:
Oリングつかみ用。

・キムタオル(映像無し):
紙ウエス

・ゴム貼り軍手
シリンダーをつかむ際に滑らない。

・Φ5mm アクリルロッド
ブリーチOリング交換時に使用

・LEDポケットライト
シリンダー等内部チェックのため。

以下シリンダーの「フィリングバルブボディ」を外す際に使用
・ピニールテープ:ネジ保護用
・ロングノーズプライヤー(ラジペン)
 追記) ヒンジピンレンチ(ピン径3mm)が有れば上記は不要
・モンキーレンチ 大
・ドライヤー(ヒートガン)
・シリンダーを固定するバイスが有った方が良い(一人作業なら)

 

オイル類

・ワコーズ シリコン ルブリカントSL(シリコンスプレー)

・信越 シリコングリース G30

・住鉱 二硫化モリブデン モリペースト500
マガジンのインデックスポストとカムプレートに使用

 

 

 

 

 

S510の取説

 

S510に付属していた取説の機構図と部品リストです。これを見ながら分解 メンテ Oリング交換し 再組立てします。

機構図

部品リスト

 

 

交換したOリング

 

今回交換したOリングはエアー回路部のみで添付リストの品番です、 全て国産のNOK製で1点(NBR_90硬度)を除きフッソゴム(FKM_70硬度)の物を使用。

フッソゴムに換えることで交換間隔を延ばすことが可能です、少なくともNBR(ニトリルゴム)の倍は大丈夫。

Oリングについては私の過去ブログ 「プリチャージ空気銃【エアアームズS510のメンテナンス】」「プリチャージ空気銃【メンテナンスの注意点】」を参照。

尚  S519 パワーアジャスターのOリング2個は交換するのを忘れてしまいました。⇒次回交換予定
(この出力調整機能不要と思います、狩猟中 藪こぎした後 このダイヤルが少し回っていて出力が落ち失中したことが有ります。日本仕様銃にはこの機能有りません)

 

エア抜き

 

最も安全な方法が【空撃ち】でエア抜き(degas)する方法です。

空気銃の空撃ちについて やってはいけない銃は『スプリンガー』です

PCPエアライフルについては 「問題無いと言っているメーカ」 「悪影響があると言っているメーカ」 「スプリンガーの取説の文面をそのままPCP用にコピペしたため間違った(PCPも空撃ちがダメという)情報が流れている」 等々  いろいろな意見が有ります。

私は「PCPエアーライフルの空撃ちは問題無い」と考えていますので 今回はこの方法でエア抜きしました。但し 問題はエア抜きにかかる時間と労力で 数十回空撃ちが必要です。

S510では 海外サイトで エア抜き治具(自作のカラー、ソケット等)を使用して ファイヤーバルブからエアを抜く方法が紹介されています、この方法なら安全で早いです 次回分解時はこの方法でやってみる予定です。但し この方法の場合 今回とは分解する順番が変わります。

(上記以外に2種類エア抜きする方法が有りますが(銃砲店、ガンスミスの方が行っている方法)、いずれもOリングが傷む可能性が高いです。別途紹介します)

銃の圧力計がゼロゾーンであることを必ず確認してから分解作業する

 

 

どこから分解するか

 

今回はバレル部分、トリガー部分、コッキング+ローディングボルト部分は分解していません、シリコンスプレーしただけです(バレル除く)。

 

以下 機構図、部品リストのNOで表示

 

・ストックを外す(5mm_6角)

・圧力計がゼロゾーンで有ることを再確認する

1.ここを一番最初に分解する【最重要部位】
⑭ゲージマウントを止めている⑰スクリュー(3mm 6角)をゆっくり緩める
この部品を外せば圧力が掛かっている所は無くなります、万一残圧が残っていても安全なようにゲージブロックを止めている方向に体を置かないで分解する。⇒残圧が残っていると6✕1のOリングが損傷します。

タオルをまいた枕の上に銃を置き、保護めがねを付けて タオルをかけてゲージマウントを止めているスクリューを緩める【安全第一です】
(スコープを外して置く方が良い、今回少し横着をして取り付けたままにしたが作業性悪く、スコープをぶつけてしまった)

残圧は残っていませんでした!

 

ゲージマウントとストライカー(ファイヤーバルブ)ボディの間に有る6✕1のOリングは線径が1mmと非常に細い これは規定外高圧がかかった場合 このOリングが損傷して漏れるようにしている と考えられます。【逆に言うと壊れやすい部分】

この部分に3箇所Oリングが有ります、⑲ これらを交換 。

 

2.シリンダーユニット:ストライカー(ファイヤーバルブ)ボディ側 と バレルユニット:ボルトハウス側を分離

・ストライカーボディ(+ハンマーボディ)の下側から68スクリュー5本(2.5mm_6角)、69スクリュー1本(3mm_6角)を半分位緩める

フロントクランプ(シュラウドとシリンダーを止めている8の字クランプ)を外す スクリュー2本(2mm_6角)を緩めて

・ストライカーボディ(+ハンマーボディ)の下側から68スクリュー5本(2.5mm_6角)、69スクリュー1本(3mm_6角)を全部緩めて分離

・シリンダーユニットとバレルユニットの間の シール(品番610H、ファイヤーバルブシール)を無くさないように、テフロンパッキンと思われる(白色 Φ9.8-Φ5.5、厚さ1.4mm、サイズはG1/4相当か?)、今回は再使用した。⇒次回交換。

 

 

 

3.ここから先は分解する順番の自由度は高いです、Oリング装着部分を分解していきます

・シリンダーユニットから銃の最も重要な部分「ファイヤーバルブボディ+ストライカーボディ+トリガーユニット」を回して外します。
(映像はラバーベルトレンチを使っていますがゴム張り軍手があれば外せます)

・ストライカーボディ右側の67スクリューを緩めて(5mm_6角)、スライカーボディとバルブボディを分離する。
ストライカーボディ内にストライカーとハンマー(メイン)スプリングが有ります。
ファイヤバルブボディのシリンダー側に線径3.5mmと太いOリングが有ります。【この部分がエアーをシールする上で非常に重要な部位】

ファイヤーバルブボディからスクリュー(1.27_6角)を緩め(ネジロック有かも?)ポットを外して(1.27_6角)ファイヤーバルブを外してチェックして見ました。
ポットはスクリューが当る小さなへこみが1カ所有ります、このポットの中にファイヤーバルブとファイヤースプリングが有ります。
特に外観上の劣化等は有りませんでした。
再組時ファイヤーバルブにゴミ付着やキズが付かないように慎重に作業する

 

・ストライカーボディ上面からスクリュー(3mm_6角)を外して(ネジロック有りか?)ストライカーを外す。
ストライカーに錆がでていましたので#2000のサンドペーパーで錆落し後にシリコンスプレーで洗浄しました(パーツクリーナーは使用しない方が良い)。ストライカー重量=49.1g。・同時に53ハンマー(メイン)スプリングが外れます。
ハンマー(メイン)スプリングの自由長は62mm、特に外観上の劣化は見られません。(このスプリング  バネ特性 どんな材料なのか ショットピーニングやセッチング処理やっているのか 調べようが有りません)
私が予備として所有しているハンマースプリング(輸入申請して購入)の全長はオリジナルより長いです、両方とも 線径は同じで 両端面は研削。
これはオリジナルが劣化したのか不明ですが、どうもオリジナルは60~62mm程度の情報が有ったので 今回はそのままオリジナルを再使用しました。
ハンマー(メイン)スプリングの長さを変えると出力特性が変わります。
(S510:STD出力仕様とFAC出力仕様の差異はハンマー(メイン)スプリングと一部のシールだけです。最近のFXの銃はスプリングテンションを変更できます)

 

 

・シリンダーの先端側にあるメイルコネクター部を外します、2面幅が10mmです 掛かる高さが低いので なめないように注意(10mmスパナorモンキー)。
この部分はエアーを充填する際に常にコネクターと接触、フィリングバルブの作動でエアーが入り、入ったエアーが漏れないようにしています、このため非常に重要な部品です

フィリングバルブに装着する Oリングは硬さ90(NBR)の物を使用。『フッソゴムの硬さ90やH-NBR(水素化ニトリルゴム)の硬さ90や95の物が非常に良い』のですが 一般的には入手困難です、

Oリング2本、Oリング有り 計4カ所交換。

 

・次のシリンダー先端の㉒フィリングバルブボディを外すのは非常にたいへんです。
フィリングバルブボディを回すためにはフランジ部2カ所の穴にロングローズプライヤー(ラジペン)を差し込んでの大型モンキーレンチでプライヤーをつかみ緩めます
しかし非常に硬く締まっているので 最初にドライヤーかヒートガンでシリンダーの上端を暖めて、ねじ部保護にテープを巻いて、それから上記の方法で緩めます、私は二人がかりでやっと外れました、一人で行うときはバイスで挟んで(シリンダーが傷つかないように)行うしかないようです。

ここにOリングが有ります、シリンダーの反対側ファイヤーバルブボディに装着している物と同じです(線径Φ3.5mm)。【この部分がエアーをシールする上で非常に重要な部位】

暖めましたが装着してあったOリングは特に損傷していませんでした(NBRの耐熱温度は100℃)。フィリングバルブボディをコンデジ撮影するの忘れていました。

追記)ヒンジピンレンチ(車いじりが好きな方なら所持しているかも?)で外す方法も有ります。
また 海外の複数のサイトで「フィリングバルブボディを外す専用の工具」が販売されています。

ヒンジピンレンチ(ピンレンチ、かに目レンチ、ピンスパナとも呼ばれていて いろいろな種類が有ります、ピン径3mmの物)

 

また シリンダー内を確認しましたが水滴や錆びは有りませんでした。

 

 

 

・バレルユニット側のコッキングアームの横の63サイドプレートを66スクリュー3本を緩めて外し(2.5mm_6角)、 マガジンの65インデックスポスト、64カムプレートを清掃 モリブデンペーストを塗布し再組。

 

 

4.以下は再組終了後ですが、

56ブリーチOリングを交換:
マズル側からΦ5mmのアクリルロッド(端面のエッジを処理しておく)をブリーチOリング位置手前まで挿入、アクリルロッドにライトを当てる、Oリング部がアクリルロッドを通過した光で良く確認できます、歯科用のピックでOリングを外し、新品のOリングをピンセットでつまみ アクリルロッドの端面を壁にしてOリングの一部をミゾに入れてOリングの回りを押していくと簡単に装着できます。
アクリルロッドを通過した光でOリング位置がはっきり分かります。

 

・ついでにマガジンのOリングも交換しました。

 

 

 

 

 

 

 

Oリング交換方法と組立

 

Oリングの交換方法

・Oリングを外す際はピックを使用しますが、Oリングミゾ 「特にミゾの両サイドが重要」 を傷つけないように外す。

・ミゾを確認チェック 汚れていたら清掃。

・新品のOリングと現装着品のサイズが同じか確認。

・自分の指がキレイか確認(Oリング装着前に手洗い)。

・指にシリコングリースを付けて新品のOリングに薄く付ける。

・Oリングを傷つけないようにミゾに慎重に装着する。

 

2組立て

・分解した順番と逆に組立てていく。

・常に機構図を確認し組立て方向やスクリューサイズを間違わないようにする(必要な所はネジロックを塗布-今回は塗布せず)

・数箇所で締結している場合 一度に締め付けないで 少しずつ均等に締めていくこと。

・エアー回路関係の部品はかなり強く締める(理想はトルクレンチがあれば良いのですが)。

 

3組立て後のテスト

シリンダーが空っぽ状態からエアーを充填する際は最初にコッキングしてから50bar程度まで入れデコックする。
(ストライカーがファイヤーバルブを押している状態だとエアーが漏れるため)

エアーは いきなり通常使用圧力まで充填せずに 50barまで入れて2h程おいて エアーモレが無いことを確認、
それから通常使用の175barまで充填し2日間モレなければ基本大丈夫です。

 

 

最後に

 

私がS510を購入した理由は 私の過去ブログ 「S510を選んだ理由」でも述べましたが この銃のメンテナンス情報、部品情報、予備部品の入手性が良いためです、

今回 自分で分解、メンテするために いろいろ海外の情報を集めました、微妙に異なる内容もあるので 注意が必要です

空気銃の素人の私が分解し Oリング交換 メンテ 再組したので正直心配も有ります、このため来年もまた分解してチェックする予定です。
【どなたか私のやり方が間違えているところがあれば教えて下さい】

追記) 交換したOリングで損傷している物は有りませんでした、通常の使用なら3年でOリングは痛まないようです(ブリーチOリング除く)。

最後に繰り返しになりますが、

これは私の備忘録です【本内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので ご了承下さい】。

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Comments / Trackbacks

  • Comments ( 2 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 最近510を入手しましたので非常に参考になりました。

    • Hunter さん
      コメントありがとうございました。
      分解する前のdegas(エア抜き)はいろいろな方法が有りますが安全第一で慎重に行って下さい。

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