久しぶりに医王山ライフル射撃場に弾速測定、射撃練習に行ってきました。
今回は私と同じPCPエアーライフル バードハンターの『S410のWさん』と合流し 情報交換も兼ねています。
昨年2017年度猟期途中から新たに実戦投入したホローポイントのペレット H&Nバラクーダハンター(φ5.50mm)の弾速を測定してみました。
S510:H&N_φ5.5mm_バラクーダ_ハンターの弾速
H&Nのバラクーダハンター(Baracude_Hunter)弾とは
H&Nのカタログより抜粋:
形状=ホローポイント、径=φ5.50mm、重さ=18.21gr(1.18g)、最小マズルエナジー=18.5ft.lbs(25j)、BC値=0.026、理想フィールド=50m、狩猟対象=中型(ウサギ・ヌートリア、カモ、キジ等)。
ホローポイント弾について
・利点:獲物に中ればペレットヘッドが潰れてインパクトが大きいため半矢の確率が減る。
・欠点:空気抵抗が大きくBC値が低い(減速しやすい)、同じH&NのバラクーダマッチはBC値が0.039に対し0.026、着弾がバラツク。
バラクーダハンターの命中精度の評価は銃によってバラバラです。
このため私の所持しているS510でどうなるのか調べて見ました。
バラクーダハンターの弾速測定結果
(圧力はハンドポンプの圧力計で200barから射撃開始、グラフのスケールは昨年5月にJSB弾を測定したグラフと同じです)
考察:
昨年5月に測定したJSB JUMBO HEAVY 18.13gr と比較
すると ペレット重量が重い分 弾速は安定域で918.3fps⇒911.3fpsと少し落ちています、
また 弾速が安定している圧力域の開始点が180bar⇒170barと下がっています。
バラクーダハンターの50mでの命中精度
JSB ジャンボ ヘビー(JUMBO HEAVY) 18.13grで50mゼロイン後 、以下の順番で射撃。(圧力はハンドポンプの圧力計)
1. 200barスタートから40発:バラクーダハンター(BARACUDA HUNTER) 18.21gr
約0.5ミル(25mm)下に着弾します。グルーピングは80mm。
2. 175barスタート 5発: ジャンボヘビー(JSB JUMBO HEAVY) 18.13gr
グルーピングは20mm程、5発なら普段は もう少しまとまります(左の1発が余計)。
3. 175barスタート 10発:バラクータハンター(BARACUDA HUNTER) 18.21gr
グルーピングは45mm程、 0.4ミル(20mm)下に着弾。
考察:
私の所持しているS510で使用するペレットについて
【バラクーダ ハンター18.21gr】は「JSB ジャンボ ヘビー 18.13grと同様な命中精度は期待できません」、ただ『50m以下で大型の鳥のボディ狙いでは使える』ペレットと思います。
昨年2017年度猟期途中に2度ほど このペレットを使用しましたが、約70mと距離があったせいか何れも中りませんでした(私の腕が悪いのも原因ですが)。
今期はキジ、ヤマドリの接近戦(30m程度)で使用する予定です。
弾速計シューティングクローニー用のLEDライトについて
私が使っている弾速計はシューティング_クローニー_ベータです。
光源にLEDのワーキングライトをディフューザーの上に乗せて使っていましたが、
①電池が消耗してLEDが暗くなってくるとセンサーエラーが増えること
②ライトをただ乗せているだけなのでたまにディフューザーから落ちることがある、ため 写真の様にディフィーザーを使用せずに直接LEDライトを当てることにしました。
この方法に変更したところ 電池が多少消耗してもセンサーエラーが無くなりましたし ライトが落ちることも無くなりました。
また ワーキングライトが多少傾いていてもセンサーの窓にLED光が当たっていれば測定に問題有りません。
センサーエラーの発生はペレットがセンサー窓の上を通過していない時だけになりました。標的の狙う位置を変える場合 弾速計の位置を必ず確認してから射撃することが重要です。
方法はLEDワーキングライトにダブルベルクロテープを2箇所巻いて紐でぶら下げているだけです、紐はダンボールの細い筒(内径4.5mm程、先端を少し曲げて)に結んでワイヤーロッド(外径4.2mm)に差し込んでいるだけです。
もう一つの方法として
ディフーザーの下にダブルベルクロテープで止める方法があります、こちらの方が簡単です。
シューティグ_クローニーや同等品の弾速計をお持ちの方 是非お試し下さい。(高い専用の光源を買う必要有りません)
バレルクリーニング後の弾速のバラツキについて
今回 弾速データを整理している時に 昨年5月に測定したバレルクリーニング後の弾速についてもグラフ化・バラツキを計算してみました。
アンシュッツのクリーニングキットでバレル(銃身)を6ウイックで4回クリーニング後に
ペレットはJSB イグザクト ジャンボ 15.89gr (=FX プレミアム 16gr)で 圧力は180barスタートで15発を3回射撃した。
データを見ると 1回目(NO1)⇒2回目(NO2)⇒3回目(NO3)になるにつれて弾速のバラツキ(標準偏差)が小さくなっています。
エアーライフルで一般的に言われているとおり 【バレル(銃身)がキレイ過ぎると弾速は安定しない】、バレルをキレイにし過ぎるのは要注意です。
S410の弾速について
今回『S410のWさん』のS410の弾速についても 測定してみました、使用したペレットは「JSB ジャンボ ヘビー 18.13gr」です、
結果はS510と同じ傾向で170bar(ポンプ圧力)位から弾速が安定し 安定域の弾速は947fpsと私の銃(918fps)よりマズルエナジーが高いことが分かりました。
S410とS510は 機関部は同じです、この差は銃の個体差なのか ハンマースプリングやファイヤバルブスプリングのセッティングが異なるのか 分かりません。
WさんのS410は国内正規品ですが 私のS510はアメリカからの個人輸入品のため 後者の可能性も高いのでは と思います。
Wさんと分かれた後 一人で1時間ほど射撃練習しました。
以上
S510やS410でH&N バラクーダハンターペレットを使用したい方、シューティングクローニー弾速計のランプに困っている方、バレルクリーニグの注意点について参考にして下さい。
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S410のWです。貴重でリアルな情報と弾速測定、誠にありがとうございました。自分の銃の特性が、なんとなくと思っていましたが、数値ではっきりと解りました。紹介していただいたスコープVantageSFとの相性も良く、猟期が楽しみです。またよろしくお願いします。
Wさん
貴重な狩猟情報ありがとうございました、また一緒に射撃練習しましょう!