今回は 山に入る人全てに知ってほしいことです。
海外のサイトでサバイバルについて調べていた際に『Woods Shock is Silent Killar』 ウッズショックは静かなる殺人者 とか
『Woods Shock Can Kill』 ウッズショックによって死に至ることがある、
という言葉が出てきたので 『Woods Shock:ウッズ ショック』について調べて見ました。
この言葉は1873年から専門家の間で使われているそうで 結構古くから有った言葉ですが 私は最近まで知りませんでした。
山で道に迷うとどうなるのか:『ウッズ ショック』
人が道に迷う すなわち自分の今居るところや方位感覚が全く無くなってしまうと 人の理性的な能力が失われ とんでもない行動を取ってしまいます。
道に迷い 精神的に異常な状態になることを『Woods Shock:ウッズ ショック』と言います。
つまり 「心の中にある地形が正しくて 現実に見えている地形が間違っている」 と感じる時に 精神に異常をきたす ということです。
遭難し救助された方の手記を読んでいると 必ず出てくるのは幻覚や幻聴でさまよってしまった、また冷静な状態でなくなってしまった。
異常な行動を取る人が出る、山での遭難事故の際に服を脱ぎすてて低体温症で亡くなった方が数多くいます、
寒い中 服を脱ぎ捨てる なんて普通の精神状態とは思えません。
日本で このウッズショックについて書かれている本があるか調べてみました それは2010年に日経ナショナル ジオグラフィック社から発行された「ナショナル ジオグラフィック ノンフィクション傑作選 冬のライオン」です。
(この本 現在中古でしか入手出来ません)この本のなかに 『死の迷路からの帰還』(Laurence Gonzales : Land of the Lost:2001年) ”原生林で迷ったときに生き残るための条件” という短編(p127~164)が有ります。
著作権の問題がありますので 今回ほんの一部のみ 引用させて頂きました。詳しい内容を知りたい方は一読することを強くオススメします、この本中古でも買う価値あります。尚 原本は 「ウッズショック」ではなく「ウッドショック」と訳しています。
『この短編の部分だけでも再発行してほしい、山に入る方に是非とも読んでほしい本です』
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山での遭難死とはどういうことか
ウッズショックが直接の原因で死亡することは ほとんど無いが、これが原因で異常な行動をとり 先の述べた低体温症や疲労困憊、滑落等で死亡してしまう。
・遭難死とは精神に異常をきたすために起こる
→遭難は精神の破壊との戦い
・遭難すると48h以内に75%の人が低体温症で亡くなる
→捜索は基本3日(72h)は行ってくれるそうです(石川県)
もし自分が 『山で道に迷ったら 精神錯乱状態になる』 ことを認識すること、
注) 道に迷った時の基本的な対応は ①留まる ②迷った所まで戻る ③沢に下らない と言われていますが、本人の能力・体の状態・周囲の状況によります。
生還するためには まず 【 ①立ち止まり ②周囲の状況をよく観察して ③よく考え ④冷静な行動をする 】ことです。
要するに 遭難した場合 生還するためには 体力やサバイバルテクニックより【精神力が最も重要】。
山での遭難に備えての装備とは
山岳救助隊から聞いた話です
自力で戻れる場合:
・幻覚が見えても とにかくGPSを信じて出発点に戻ること
自力で戻れない場合:
・救助ヘリに分かるように火をおこすこと、上空からは小さな焚き火程度では見えない 山火事になっても良いくらい大きく燃やすこと
(遭難者がおこした火で山火事になったという話は聞いたこと有りません)
・低体温症にならないように防寒対策をすること
以上から
私がオススメする最低限のサバイバル装備は
・GPS【取説無しでキチント使いこなせること】と予備バッテリ
またはGPS機能のあるスマホや携帯
・コンパス
・地図
・火をおこすことが出来る物2種類以上【焚き火を起こせる技術は必須】
マッチ・ライター・ファイヤースタータ(+ブレード) 等
・エマージェンシーシート(ポリエステルフィルムにアルミを蒸着したもの)
ここまでは絶対に必要です。
以下はあった方がより良い
・ホイッスル(笛)
救助隊に知らせる、動物避け
・小型のナイフ
細工やフェザースティックに使う
・予備食料
遭難して飢え死にする人はほとんどいませんが
シャリバテしては動けません
・LEDヘッドライト(充電式より電池式をオススメします)
以上のことは 山に入る方 は是非とも 頭の片隅に入れ 装備して下さい。
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