
私が所有しているPCPエアーライフル_FXクラウン_6.35mmは今年(2019年)7月に個人輸入した物です、この銃に英語版の10ページ程のマニュアル(取説:取り扱い説明書)が付属していました。
今回は このマニュアル(取り扱い説明書)を【備忘録】として紹介します。
『 注)⇒ は 私の追記です』
尚 原文は英語のため 私見+意訳しています ご容赦を、 あくまで私の備忘録なので。
『3.警告 の項目は全ての空気銃に当てはまることなので 一読をオススメします』
保証
・全てのFXの空気銃は作業者の技量不良及び欠陥材料(不良部品)に対して1年間の保証を実施
注)⇒ 海外では最近3年に保証期間を延長
・保証期間内に故障した場合は銃を買ったディーラに連絡しサービスを受けること
・不正な操作や粗末に扱ったことが原因で故障した場合は保証の対象とならない
・この銃の分解は生産工場から認可された修理工のみが実施すべき
注)⇒ と言っておきながら FXは「銃の分解、組立て、メンテ、チューニング方法」をヨウツベで公開していて、個人で分解することを禁止はしていません。
注)⇒ 私の銃は個人輸入品です 不良部品で保証期間内に故障が発生した場合 修理部品を海外の販売店に請求する予定(発生したらレポートします)
安全装置
・安全装置(セーフティ)はストックの右側にあって簡単に操作できます
・安全装置は基本「SAFE(安全)」側であることを常に確認すること、 発射する際とデコック(アンコック)する際は「FIRE(発射)」側
注)⇒安全装置を過信してはいけません!!!
警告
以下のことを遵守しないと自分自身や他人を傷つけたり 銃がダメージを受けます。
・空気が充填されている状態で銃を分解してはならない
・銃の残空気(レギュレータ圧)がゼロの状態で発射してはならない
・銃を人に向けてはならない
・ペレット(マガジン)を銃に装填していなくても それを装填しているもの として銃を扱うこと
・銃口の向きは たとえつまずいたとしても常に自分のコントロール下にあること
・ターゲットとその背後に何があるか 常に確認して発射すること
・ペレット(マガジン)を装填した銃から離れないこと
・跳弾しやすいターゲットは注意すること
・空気を充填する際は保護めがねを付けることを推奨します
・銃の操作は常に注意すること
・自分の住居地の(銃・狩猟等の)法律を学びそれを遵守すること
・この銃の使用にあたっては自分自身に責任があります
・この銃には通常の空気以外のものを充填しないこと
・エアーボトル圧が セットされたレギュレータ圧以下になったら発射しないこと
注)⇒ 上記状態続くとレギュレータに負担がかかる
注)⇒ 銃の保管の際は エアーボトル圧はレギュレータ圧より高い圧力とすること
空気の充填方法
・この銃にはクイックコネクトフィッティング(クイックカップラー、メス側)が付属しています。
・このフィッティングはFX社の物を使用すること。
注)⇒ 私はBEST_FITTING社の物を使用していますが、特に問題有りません(サイズ=1/8_BSP)
・このフィッティングを自分の空気供給装置(ボンベ・ハンドポンプ)に2本のレンチを使用して確実に装着すること。
・銃の二つの圧力計の間に空気挿入口(フィルポート)が有ります、黒いダストキャップを外して、
・フィッティングをここに差し込んでロック、 確実に装着・ロック(外側のスリーブが)されているか確認する。
・空気供給装置(ボンベ・ハンドポンプ)のブリードバルブを閉じて空気を入れる。
・充填する空気の最大圧力は250bar(3600psi)まで。
注)⇒ 銃に装備されている圧力計は かなり誤差があります、一般的にはボンベやハンドポンプの圧力計の方が信頼出来ます。
・目標の圧力まで充填したら 空気の充填を止め、配管の残圧を抜くためにブリードバルブを開いてから、
・フィッティング(カップラー)の外側のスリーブを引ぱって 空気挿入口から外す。
・ダストキャップを装着して終了。
エアーボトルの取外し
・エアーボトルを反時計方向に回すことによって これを外すことができます。
・回していると ボトル内のバルブが閉じる前に僅かに空気が漏れはじめるので 回転を止め、
・空気の漏れが止まってから 完全に取り外します。
・取り付けは エアーボトルを時計方向に回します、
・この際 ネジに対して真っ直ぐの取り付け、ネジに対して斜めにならないように(ネジをつぶさないように)取り付ける
・エアーボトルの端面が確実にブリーチブロック(機関部)に当っていることを確認し きつく締めること。
注)⇒ エアーボトルが完全に取り付けされていなくて射撃中にボトルからエアー漏れしたことが有ります(笠取射撃場で)
注)⇒ 予備のエアーボトルが販売されています、500ccアルミ製ボトルが$100,580cc大容量カーボン強化ボトルが$300(標準装備は480ccカーボン強化ボトル)。
エア抜き(degas)
・エアーボトルを取り外す→エアーボトル圧力計がゼロ
・リヤパワーアジャスターダイヤル(ハンマースプリングテンション)をMIN(最小)にする
・銃を安全な方向に向けて 空撃ち(エンプティショット)を数回すると レギューレータ~ファイヤーバルブ間の空気が抜ける→レギュレータ圧力計がゼロ→ブリーチブロック(機関部)内の高圧エアーが全て無くなる
注)⇒ 「警告」の項目 で 「エアーボトル圧が セットされたレギュレータ圧以下になったら発射しないこと」と記載されていますが、【エア抜きは エアーボトル圧がゼロ状態で 空撃ちを数回するよう】に記載されています。
注)⇒ 要するに レギュレータ圧がゼロになったら空撃ちは絶対やってはいけない ということです、ファイヤーバルブが損傷します。
出力調整
・フロントパワーアジャスターはブリーチブロック(機関部)の左側前方に有ります
・これは空気流量(流路径を変更)を調整しています
・LOWは全口径の低出力時
・それ以外は選定された口径の最大出力時→通常の使用時
注) ⇒ 口径:.177=4.5mm .22=5.5mm 、.25=6.35mm .30=7.62mm
・リヤパワーアジャスターはブリーチブロック(機関部)の左側後方に有ります
・これはハンマースピリングテンションを調整しています
注)⇒ ハンマースプリングの長さ(→テンション)をカム機構により調整
・スプリングテンションを7レベル調整可能:MIN(低)1,2,3,4,5,MAX(高)→ 通常の使用時はMAX
・アルファベット表示は A(低)B,C,D,E(高)となるので注意
・この調整はコッキングしていない状態で行うこと、コッキングした状態で調整するとパワーアジャスターが損傷する可能性が有ります。
注)⇒ ハンマースプリングテンションを上げれば一般的には出力は上がりますが、レギュレータ圧やハンマー重量によっても出力は変わります、チューニングの際はこれらを考慮して実施すべきです。
ペレットをマガジンへ装填
FXクラウンのマガジンは自己割り出し式(スプリング回転式)です、このため銃側にマガジンの割り出し機構は有りません、
このマガジンの構造は内部にあるペレット保持ロータ(インターナルホイール)がスプリングの力で回転すること と ペレット自体がストッパーになること で成立しています。
注) ⇒ このタイプのマガジンについては ペレットがバレルに真っ直ぐ入らない とか 薄いスカートのペレットだとスカートがスプリング力で変形する とか 言われていますが、 現時点 特に問題は感じません。
・プラスチックカバーを反時計回りに止まる位置まで回す、同時にペレット保持ロータも回転します(スプリングの力で元に戻ろうとします)
注)⇒ 私のマガジンは海外仕様の物を現地で5発仕様に改造したため 国内仕様と5発挿入部分の位置が異なりますが、やり方は同じです
・カバーを保持した状態でマガジンをひっくり返す
・ペレットをスカート側(スカートファースト)から挿入する、この1発目がペレット保持ロータ(インターナルホイール)の回転力を止めます。
・マガジンをひっくり返す
・カバーを時計回りに回して ペレットをヘッド側(ヘッドファースト)から挿入する、2発目~5発目まで繰り返す。
・最後にカバーを時計回りに元の位置に戻してセット完了
注)⇒ カバーとペレット保持ロータの回転力の調整は2mmの6角レンチを使用(何回か回していると緩んできます)
注)⇒ カバーに付いている小さなOリングでマガジンを銃に固定しているので紛失注意、
このOリングのサイズは内径-線径:
1.8-1.8 ⇒ISO_A0018G、 緩ければ 2.0-1.8 ⇒ ISO_A0020G 、さらに緩ければ 1.8-1.9 ⇒ P-2 です。
コッキングとマガジンの装填
・銃に必要な空気が充填されていて マガジンにペレットが正しく装填されていれば 準備完了
・コッキングレバーを後方に目一杯引いた位置にする
・安全装置を「SAFE(安全)」へ
・マガジンの向きは 「プラスチックカバーが後方方向」 の状態で 銃の右側から注意深く挿入
注) ⇒ この際にマガジンからペレットが落ちないように注意
・マガジンが確実にロックされるまで押し込む
・コッキングレバーを前方に押してペレットをバレルに装填する
・安全装置を「FIRE(発射)」にして 射撃準備完了。
・この作業中 銃は常に安全な方向に向けておくこと。
デ_コッキング(アン_コッキング)
・安全装置は「FIRE(発射)」の状態
・コッキングレバーは後方に引いた位置
・マガジンを外す
・コッキングレバーを後方に引いた位置に保持した状態で
・トリガーを絞り それを保持した状態で
・コッキングレバーを前方に押した位置にする
・最後に安全装置を「SAFE(安全)」へ
最後に
「口径の変更(バレル&ペレットプローブ交換)」、「トリガー調整」、「出力調整:レギュレータ圧の調整」についても 取説に記載されていますが 省き、一般的な内容のみとしています。
特に「レギュレータ圧の調整(調整範囲=55~150bar)」は やり方を間違えると レギュレータがクリープ(セット圧が保持できなくなる現象)し 即レギュレータ交換となるので、
別途 私の銃のセッティングの紹介の際に「ハンマースプリングのギャップ調整(これは取説に記載無し)」と合わせて詳細に書く予定です。
それにしても この取説に 銃のメンテ方法(バレルクリーニング、可動部のオイル等)が全く記載されていないのは いかがなものかな?。
尚 原文は公開されています:Fx_airguns-SUPPORT-Fx_Crown_manual.pdf
追記_2021-1-29) CROWN MK2 のマニュアル は Fx_airguns-SUPPORT- CROWN MK2
以下 Amazon.co.jp 広告
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初めまして
大変勉強になります、私もFXクラウン(6.35)購入したいと思ってます、第三者による輸入です、所持許可迄の手続きとメンテナンスを気にしてます、いろいろなアドバイスお願いしたいですヨロシク。現在使用してるエアライフルはベンジャミン.アルマダ(5.5)です。
私のブログで過去に書いていますが 銃の個人輸入はハイリスクです 特にメンテナンスの点で。銃のイニシャルコストだけでなくメンテナンスを含めたライフサイクルコストを考えて決めて下さい、自分でメンテナンス出来ない人は銃の個人輸入は止めた方が良いです。