渓流・源流釣りの人口は昔に比べ非常に少なくなって 釣り人口のなかで絶滅危惧種と言えるのではないでしょうか。
当地(石川県)で 最近の渓流・源流釣り師の釣法別割合の 私の印象は フライフィッシングは面倒くさく敷居が高過ぎで超激減、餌釣りは高齢化で自然減(私もそのうち?)、ルアーフィッシングとテンカラは微増。
私は ここ2年でダイワとスミスのルアー用パックロッドを2本連続して折ってしまった(転倒です歳ですネ)、
とりあえず 通販で安いパックロッドを2本、ダイワのパックロッド1本を購入して 山岳渓流でのルアー釣行に使用しています。
今回は その安価な「ルアー用パックロッド」と「スピニングリール」の使用感についてです、
主に山岳渓流・源流でのルアーフィッシングのビギナー向け、ベテランのサブ用です。
結論から言うと『十分使えますヨ!』
タックルに対する考え方
渓流・源流釣りを始めるには タックル(釣り道具・服装・足回り・安全装備)が必要で それなりにお金がかかります。
とにかく始めるにはタックルを揃える必要が有ります、
それに投入する費用に対する考え方は 大きく3種類あると思います。
1.初心者だからこそ 一流品(新品の価格は高い物が多いが中古なら?)を最初から揃えるべき
2.初心者なのだから できるだけ安い物で とにかく一式揃える
.
3.数点のみ自分のこだわりの有る物で残りは安い物で一式揃える
渓流・源流釣りについては初心者でも すでに他の釣りをやっている場合は状況は少し異なります。
私の考えは
渓流釣りが全くの初心者なら 『とにかく安い物で良いので一式揃えて やってほしい
【Let’s just give it a try】、
敷居を高くすべきでは無い(凋落したフライフィッシングの二の舞)
そうしないと渓流釣り人口は増えない』、
1,2シーズンやってみて それからタックルのレベルアップをしていけば良いと
考えています。
安いルアー用パックロッド
前提条件・仕様
山岳渓流・源流で使用するルアー用パックロッド:
・長さ = 4~6フィート(1.2~1.8m)程度
・仕舞寸法=60cm以下【必須】
・ガイド=何でも可、山岳渓流だとキャスト距離は15m程度以下なので。
但しあまりに少ないガイド数は曲がりが良くなくパワーが有りません、5フィートロッド(1.5m)で6個は欲しい。
・継ぎ=テレスコピック(振出し)、スピゴットフェルール(印籠継ぎ)、スリーブオーバーフェルール(逆並継ぎ)は好みで、
テレスコはガイド位置が不完全で数も少なく曲りがいまいち(高級品は除く)で折れやすいが、機動性はバツグン。
・硬さ= L(ライト)、UL(ウルトラライト)
・安価=:どの金額から安いと言えるのかは いろいろ有りますが 【¥7K以下】としています。
もともとパックロッドに2ピースロッドと同様な性能を求めるのは無理が有ります、
さらに 安い物はハイリスクです。
探し方・選び方
1.通販サイトで「ルアー用パックロッド」・「ルアー用モバイルロッド」・「トラウト用パックロッド」・「トラウトルアーロッド」等で検索
2.仕様に合致するロッドをピックアップし 何案かを決める
3.決めたロッドを複数の通販サイト、ブログで評判をチェック
私の場合は 価格&仕様を満足する前提で
・評価数が少ないまたは無いロッドについては 非常に安ければ買う(例えば¥3K以下)が基本買わない
・評価数が多い 良い評価も悪い評価もある場合 悪い評価を見て リスクヘッジできれば 買う
リスクヘッジとは
テレスコタイプに良く有る不具合で 「ガイドが外れる」 というのが有りますが これは簡単に自分で直せますので 気にしません。
どうしようも無いのは ティップ径が細いロッドに多い「折れる」 これについては 何人も「折れる」と言っているのであれば 止めた方が良いが あえて軽い巻物ルアー(スプーン・スピナー)専用ロッドとして使用するので有れば 使える可能性有り、
また 同じメーカの同じロッドシリーズで硬さの違うロッド「UL」と「L」タイプが販売されている場合 折れにくい「L」タイプ(ティップ径が太い物)を選択する。
『ロッドの硬さ 「L」・「UL」 や 適合ルアー・適合ライン』 については 国内メーカでさえ 結構いい加減 です、パックロッドの場合 私は 余り気にしません。
(但し 本流用の2ピースのルアーロッドは 実際にショップに行って ロッドに触って 調子、バランスを確認してから購入しています、ガイドはSiC・TORZITEは必須)
硬いロッドは 軽いルアーはキャストしにくいですが ミノー中心 特にヘビーシンキングミノー を使えば問題有りません。
スプーン等の巻き物ルアーにはティップの軟らかいロッドの方がフッキングが良く有利です、
硬いロッドでスプーンを使うならラインは伸びやすいナイロンにします。
安いパックロッドに¥30K程度の国内メーカ製と同様な性能を求めても しかたない。
【趣味には多様性が必須】 多様性を認めない趣味は衰退していく と思います。
使用しているロッド
以下 私が2018年春に購入し現在3シーズン目(2020年時点)で現役使用中の安価なパックロッドを2種類紹介します。
使用感はいずれも 硬めの調子ですが メチャクチャ硬いわけではありません、一部国内メーカ製の「UL」と変わり有りません、キャストも特に問題有りません。
テレスコロッドで38cm岩魚釣りましたが折れることは有りませんでした、主に使っているルアーは2.0~6.0gのミノーです、
やはりスプーンだとフッキングしにくいです、細かいこと言えばキリが有りません 正直なところ値段なりですが 十分使えるロッドです。
私は 山岳渓流用のトラウトロッドについて、ロッドの性能はそれほど重視していません、長さ、仕舞寸法、曲りくらい と思っています。
1本目
ツリングモンキー TM モバイルトラウト 52L ¥4.5K (現時点はⅡとなって価格アップ)
標準全長:1.56m ⇒ 実測値:1.53cm
仕舞寸法:40cm ⇒ 実測値:38.5cm
継数:5本 :テレスコピック(振出し)
標準自重:95g ⇒ 実測値:89g
先径:1.1mm ⇒ 実測値:1.26mm(トップガイド下)
元径:9.6mm ⇒ 実測値:8.83mm(フックキーパー上)
ガイド数:5個 ⇒ ガイドが少ないので曲りはあまり良く有りません(パワーもあまり有りません)
フックキーパー付
案の定 ガイドが2カ所外れましたので瞬間接着剤で付けました。
機動性はテレスコが良い
ガイド数が少ない・ガイド位置不適切 テレスコの欠点です
参考)富士工業のトップカバー「PTC15」が 穂先のガイドカバーに使えます。
グリップを比較
参考):ダイワ ワイズストリーム 45UL-3 : 実測値 全長=1.34m、重さ=72g。
仕様:ガイド数7個、トップガイドは軽量チタンフレームSiCガイド、KL-HステンレスフレームSiCガイド使用、
3本継ぎ スピゴットフェルール、3本別々に入る布袋付。
作りも曲りも今回紹介した2本に比べれば断然良いです、ULとしては硬めのロッドです。
2本目
ツリングモンキー TM トラッタストリーム III 403L ¥2.9K (現時点はⅣとなって価格アップ)
全長:1.21m ⇒ 実測値:1.23m
継数:3本 :スピゴットフェルール(印籠継ぎ)
仕舞寸法:45cm ⇒ 実測値:45.5cm
標準自重:79g ⇒ 実測値:72g
先径:1.5mm ⇒ 実測値:1.55mm(トップガイトスレッド下)
元径:4.4mm ⇒ 実測値:5.15mm(最下部のスレッド上)
ガイド数:6個 ⇒ 曲りはまあまあ、TM モバイルトラウト 52L より良いです
スピゴットフェルールの はまり具合が浅かったのでフェルールを#1000のサンドペーパで少し削りました(断面を8角形に削る感じで)、その後フェルールワックスを塗って使用しています。
参考): フェルールワックスが無い場合はローソクのローでもOKですが 硬いので塗る量は少量にすること、
またフェルールの はまりが深い場合は フェルールのワックスを除去してから瞬間接着剤を薄く塗って完全に乾いた後#1000程度のサンドペーパーで削って調整。
フェルールの精度がいまいち
ガイド取付け精度はいまいちだけど許容できるレベル
持ち運ぶ際は二番を反対向きにして固定する
コスパの良いスピニングリール
今回紹介する ピシファン(PisciFun)スピニングリール CarbonX 「1000S」
これは 山岳渓流用(小型スピニングリール)として非常にコスパが良いのでオススメできます。
(このリールは昨年(2019年)買ったもので使っていませんでした)
ピシファン(PisciFun) スピニングリール CarbonX 1000S ¥4.8K(現時点価格アップ)
最大巻糸長: 57cm
ギア比:5.2:1
重量:165g ⇒ 実測値:168g :4lb(0.148)ナイロンライン90m含む
ベアリング数:10+1シールドBB
ボディ:カーボン製
ドラグ力:4kg (1層のカーボンワッシャ)
ライン容量:0..165mm/70m | 0.148mm/85m
ハンドルノブ:EVA製
ハンドル左右交換:OK
海水対応:OK
収納袋付
⇒ 非常に軽量 かつ 巻き心地は非常に良いです。(C国の技術進歩に驚きます)
4lbナイロンラインを巻いて実際に使ってみました(3月E)、特にライントラブル、メカトラブルは有りませんでした。
1回の釣行使用だけなので 今後 耐久性についてはレポートします。
4lb(Φ0.148mm)ナイロンラインが100ヤード(91m)ギリギリ巻けます。
収納袋付
約20年使ってキズだらけですが まだ現役です、
良い物を長く使うという選択肢も有ります。
ピシファンとの比較コメントはしません。
参考)私の「01ステラ FW2000S」は約20年使用、数年に1回自分で全バラシしてグリス、オイルを除去してメンテしています、
駆動部分のグリースはスミコーのモリブデンペースト使用、 このためかギヤ・ピニオンの摩耗ほとんど有りません(但しハンドルは少し重くなります)、
時々ワコーズのメンテルーブをスプールシャフトとフェイスギヤベアリングに少々さす程度。
交換したのはドラグワッシャ(フェルト製)とフリクションリングをフッソゴム(FKM)のOリング(サイズははっきり覚えていませんが線径2mm位で内径25mm位)にしたのみです。
最後に
渓流ルアーフィッシングでやってみたいが 先立つものが?と思っている人、すでにやっているがサブロッド・サブリールが欲しいと思っている人、
今回紹介したパックロッド、スピニングリール以外にも いろいろと安いタックルは有ります、
一度使って見てください ¥7K以下の物でも 十分使えることが分かると思います。
最後に一言 【趣味には多様性が必須】 です。
おまけ:
3月30日(月)年休消化で休んで ピシファンのスピニングリールのテストのため釣行しました、
解禁から約1ヶ月、今年は雪が非常に少なかったのも有り 沢山の釣り人が既に入っていて 魚いません、いてもスレています。
タックル:パックロッドはTM モバイルトラウト 52L(テレスコ)、スピニングリールはピシファン CarbonX 1000S、
ラインはナイロン4lb、ルアーは 最初はミノーで後半はスプーンを使用。
釣行開始したのは9:30、河原は踏み跡だらけです、
こういうポイントには全くいません。
淵(プール)にしか いません、
しかし サイズはこんなチビヤマメばかり3匹ほど釣りました、
以後チビがルアーを追いかけたら釣りません。
やっと釣れたのは このイワナ
やせた26cm
魚は瀬には全くいません、大物はいません。この後スプーンに換えてイワナ1匹追加。
本日の釣果チビヤマメ3匹、イワナ26cm(ミノー),24cm(スプーン)、 全C&Rです。
今年は厳しいな 3月中に かなり奥まで釣られているようです。
本日は平日で誰とも会わず釣行でき ほっとしました。
いつになったら 巣ごもりから抜け出せて 本格的に渓流・源流釣りに行けるのかな?
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私が住んでいるところも、県内は外出できそうです。ルアーをもってアマゴを釣りに行こうと思います。YouTubeでは、渓流釣りものをよく見ています。「源流居酒屋よーこ」はなかなか面白かったです。
今回の道具の説明、大変参考になりました。30年前のバスロッドはあるのですが、硬くて使いにくそうで、購入を考えていたところです。ありがとうございました。