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FXの最先端PCPエアーライフル:【IMPACT(インパクト)M3】&各種アクセサリーについて (USAで2021年4月発売開始)

FXの最先端PCPエアーライフル:【IMPACT(インパクト)M3】&各種アクセサリーについて (USAで2021年4月発売開始)

FXairgunsが IMPACT mk2  後続機として 「最も先進的で、最もエキサイティングで、最も正確なエアライフル」 という謳い文句のIMPACT(インパクト)M3(mk3では無く)を2021年4月14日からUSAで販売開始しました。

ほんとFXのエアライフルの新規種開発、新機構開発は とどまること知らないようです(毎度言ってますが「カンブリア爆発」と同じように)、

インパクトと類似形状で後続機と思われていたマーヴェリックが2020年11月に販売されたので 「インパクト mk2 パワープリナム付き」が最終形になるかも?と思っていました。

 

今回は インパクト M3の仕様紹介と各種アクセサリーについて です。

これらの技術の一部は今後下位機種のエアライフルにも展開されていくと思いますので ご参考。

 

2022-04-02追記

ついに インパクトM3が国内で販売されることになりました、すでにトウキョウジュウホウで予約を受け付けているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(画像はFxairgunsのHOMEページとyoutubeより)

 

 

インパクトM3の主仕様

 

 

主仕様

 

 

Impact M3 Sniper (Barrel=700mm)

 

 

 

 

インパクト(IMPACT)M3 は 同 mk2 パワープレナム付 と ほとんど同じ形状ですが 中身はかなり進化しています。

インパクトと同様に口径、バレル長さ・ペレット/スラッグ対応の変更、出力調整機能は踏襲。

スコープマウントはインパクトmk2と同じ20mm(picatinny)ですが 遠射用セッティングをし易くするため20moa傾斜が付けられています(Crown mk2、Maverickと同じ)。

S-STXバレル(2020年5月以降FX全機種に搭載)、デュアルレギュレーターを装着し(Maverickと同じ)、 圧力計が3個となった エアーボトル圧、第一レギュ圧、第二レギュ圧。

サイドレバーは左右交換可能となりハンドルが大型化、その他いろいろなアクセサリーも開発されています。

 

またUSAでの販売価は インパクト mk2 パワープリナム付の$2000に対し インパクトM3は$2200(700mmバレルのスナイパー仕様)となっています。

尚 スナイパーモデルの580ccエアーボトルは国内で使用する場合 高圧ガス保安法上500cc以下のボトルに変更する必要が有ります。

 

 

 

 

 

 

FXairgunsが公開しているyoutube

Introducing the  New FX Impact M3:2021-4-14

Introducing the New FX Impact M3 – YouTube

 

 

 

インパクトM3のチューニング動画も公開しています

How to Tune FX Impact M3  FX Masterclass:2021-4-21

How to Tune FX Impact M3 – FX Masterclass – YouTube

 

 

 

 

FXairgunsのHOMEページより

FX Impact M3のマニュアル

Manual-Impact-M3.pdf (fxairguns.com)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クイックチューンシステム

 

 

 

従来からある機能ですが

M3では特に工具を必要とせず調整できるようになった、ハンマースプリングテンションをマクロホイールで16段階(5~15fps単位)、マイクロ調整としてバレルローラーをクリックすると1~2fps単位で調整可能。

尚バルブリターンスプリングのテンションの調整もダイヤルで可能。

 

 

 

 

 

 

プリナム容量アップ

 

 

 

 

FX Power Plenum 720が装着されています、

従来のインパクト mk2 パワープリナム付 が プリナム(二次室)が54ccだったのに対しM3は72ccと1.3倍となっています。(マーヴェリックの89cc及びませんが)

このため mk2より ハイパワー もしくは レギュレータ設定圧を下げることにより発射弾数の増加 が可能となった。

 

 

 

 

 

 

 

デュアル ステージ レギュレーター

 

 

 

 

 

マーヴェリックに搭載されたデュアルステージ(2段)レギュレータがインパクトM3にも装着されました。

マーヴェリックの紹介の際にも書きましたが PCPエアライフルのレギュレータをデュアル化すると減圧された圧力のバラツキが非常に小さくなります⇒弾速のバラツキ(標準偏差)は非常に小さくなる、

また レギュレータの寿命も延びます。

 

 

 

 

 

インパクト M3 は第一レギュレーターがエアーボトル接続部に装着されています。第一レギュレーターと第二レギュレーターの位置がマーヴェリックに比べて近づいています。

 

参考)
私のブログ「FX マーヴェリックの紹介

 

 

 

 

 

 

ビカ製の圧力計

 

 

 

インパクトM3には圧力計が3個装着されています、このうち2個 エアーボトル(シリンダー)用と第二レギュレータ用は高精度で有名なWIKA(ビカ)製の圧力計が装着。

尚 第一レギュレータ用は従来と同じ圧力計(中国製)です。

WIKA(ビカ)の圧力計は スキューバ用タンクの圧力計にもよく使われています。

 

参考)
ビカ ジャパン(WIKA JAPAN) ホームページ

WIKAはドイツの会社です。

 

参考)
ちなみに アナログ(機械式)圧力計 世界NO1企業は日本の「長野計器」です。

私は長野計器製の圧力計『GV50-123-25Mpa グリセリン入』を銃の圧力計の誤差測定に使っています(G1/4⇒G1/8アダプターで銃の圧力計部に装着可能)。

 

 

 

 

 

アップデートされたトリガー

 

 

 

 

従来から評判の良いのマッチトリガーですが

 

トリガーポストが前後移動を可能かつ2段目のキレが鮮明になるようにアップデートされています。

 

 

参考)

ブルパップタイプにもかかわらずインパクトのトリガー機構は基本ライフルタイプと同じです(トリガーの上側にハンマーが有る)、このため他のブルパップよりトリガーフィーリングが良い と言われています。

この構造は他のブルパップと異なり 長いトリガーリンケージ(リンク機構)は有りません、その代わりに長いバルブロッドでファイヤーバルブピンを押し込みます。

 

(FXairguns ホームページ パーツリストより)

Impact M3 のトリガー機構

 

Dreamline BPのトリガー機構

 

 

 

 

 

 

 

S-STXバレル

 

 

 

 

 

従来のSTXバレルより高精度、ツイストレートを変更した Superior- STX(以下S-STX) バレルは

 

2020年5月以降 FXのエアーライフルに順次装着されています、最近国内で販売されているクラウンやドリームラインにも装着されています。

 

S-STXバレル は ツイストレートによって二種類になっています。(従来のSTXバレルはpellet liner A、B、slug  linerの三種類)

 

・通常のペレットやFXのハイブリッドスラッグ用の  Superior- STX standard Liner ⇒ こちらが標準装備です。

 

・スラッグ用の Superior- STX Heavy Liner

 

 

 

 

 

デュアルトランスファーポート

 

 

 

 

5.5mmと6.35mm口径にはペレット用のシングルトランスファーポート(P)とスラッグ用のデュアルトランスファーポート(S)が対向して空いています。

デュアルトランスファーポートはポート断面積が大きく大容量のエアーを流すことができ かつ真ん中のブリッジでスラッグを装填する際にポートの端に引っかからないようにしています(ジャム防止)。

 

 

またバレルハウジング(バレルスリーブ)の公差を厳しくしてバレルライナーとの はめ合い精度を向上、

サイドショットマガジンを収納するためのブリーチ部の公差も厳しくしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

各種アクセサリー

 

 

 

スラッグ対応

 

 

 

 

スラッグに対応するためには バレルライナーを「S-STX ヘビーライナー」に変更する他に このキット「FX Impact M3 Slug Power Kit」が必要です、

このキットは5.5mmと6.35mmに対応しており、 ピンタイプのプロープ や ファイヤーバルブリターンスプリング(バネ定数低減品) 等が含まれています。

ファイヤーバルブリターンスプリングを弱くすることによってファイヤーバルブの開放時間を増やしてエアー流量をアップ。

 

これらを使用するば 5.5mm 30gr のスラッグを1000fps(305mps)で発射出来ます。

 

 

 

 

 

カーボンファイバーバレルハウジング

 

 

 

 

カーボンファイバーバレルハウジング(バレルスリーブ)はバレルの剛性が上がり命中精度が向上します。

バレルライナー+バレルハウジング+シュラウドの3重構造のFXのエアライフル全てに装着可能(バレル長さ:500mm 600mm 700mm)。
(クラウンmk2はバレルハウジングは使用していません 2重構造です)

 

 

 

 

 

圧力計アングルブラケット

 

 

 

第二レギュレータ用圧力計が射手から見えやすいように傾斜をつけて圧力計を取り付けるブラケットが用意されています。
第二レギュレータ圧は非常に重要 ということ

 

 

 

 

ケラー製デジタル圧力計

 

 

 

高精度圧力センサーで有名なスイスのKeller(ケラー)製のデジタル圧力計も用意されています、第二レギュレーター用。

 

 

参考)
Keller ホームページ

 

 

 

 

インライン弾速計・弾速ディスプレイ

 

 

 

 

インライン式の弾速計が装着可能、弾速は専用のディスプレイもしくはスマホで表示されます(通信はBluetoothで) 。

デイステートのデルタウルフをかなり意識していますね!。

 

 

専用の弾速ディスプレイも装着可能、このディスプレイは従来のドップラーレーダー式FXポケット弾速計(現在mk2となっている)の弾速も表示可能。

 

 

 

 

 

 

最後に

 

 

 

 

以下私見です。

インパクトM3はメインは5.5mm、6.35mm口径のようです(USAの売れ線?)、5.5mm(.22)についてはスラッグだけでなく重いペレット JSB Redesigned Monster 25.39gnの評判が良いようで この銃なら軽く950fps(290mps)以上は出せます。

また FXは圧力計を重点コンポーネントにしたようで、今後上位機種には高精度圧力計を装着していくと思います 特に第二レギュレータ圧力計。

 

 

 

 

 

ガソリンエンジンがキャブレター⇒機械式燃料噴射装置⇒電子式燃料噴射装置に変遷してきたように PCPエアライフルも究極的には電子制御化されると思います。

電子式で先端を行っているのはデイステートで「ソレノイドを使ってハンマーを動かしてファイヤーバルブを開き、弾速を一定にするシステム(MCT)」のエアライフルを既に販売しています、どんな性能なのか非常に興味が有ります。

 

 

 

 

FXは今後どこに向うのでしょうか?

インパクトM3は口径変更、ペレット/スラッグ対応変更、ハンマースプリングテンション、バルブリターンスプリングテンション、デュアルステージレギュレータのそれぞれのセット圧を調整可能ですが 一般の人には使いこなせないし不必要と思います。

あくまで機械式を追求して個々の装置(レギュレータ、バレル等)を性能向上してエアライフルとしての性能向上を目指していくのか?

 

 

 

以下 あくまで私の要望&予想です、

今後開発される機械式PCPエアライフルに織込んでほしい技術・装置(採用するには技術的・コスト的にいろいろ問題ありますが)。

 

・デュアルステージレギュレーターの一体化(コンパクト化)
⇒産業用では2つのレギュレータを1つにした製品は有ります。

 

・バック プレッシャー バルブ(背圧弁)を装着し『初弾の命中精度向上』
⇒プリナムのエアーがレギュレータセット圧以上に上がっても背圧弁で設定した圧(=レギュレータセット圧)にする(下げる)ことができる
⇒温度の影響はゼロには出来ないが

 

・レギュレータの高寿命化(水分劣化対策も)・セット圧再現性・応答性向上
⇒皿バネ(ディスクスプリング、ベルビルスプリング)のステンレス材化(その他高寿命材)、高精度化 、二硫化モリブデンコーティング 等々
⇒ピストン材質&形状、シール方法&材質変更
(FXのレギュレータには満足していません)

 

 

・交換可能、アッドオンできるプリナム
⇒ エアライフルのパワーはレギュレータ圧によって最適なプリナム容量が有ります。
⇒ 一般的に安定したパワーを出すには レギュレータセット圧2000psi(138bar)の場合「プリナム容量(cc)=ft/lbs」 程度と言われています、
つまりプリナムが25ccなら25ft/lbsがベストです、最大で2倍の50ft/lbs程度までです、これ以上のパワーを出すにはレギュレータセット圧を上げる必要が有ります。

 

・より高圧化しパワーアップ(スラッグ対応)もしくは発射弾数増(弾数が同じならエアータンクが小型化できる)
⇒エアーシリンダー(ボトル)圧を250bar⇒300bar、レギュレータのセット圧を高圧化
⇒部材やシールの強化が必要

 

 

・エアライフルの軽量化・フリーフロートバレル高剛性化
⇒ カーボンファイバー強化部材、チタン合金 等々の採用、新構造

以上 ご参考まで。

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Comments / Trackbacks

  • Comments ( 4 )
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  1. もうスムースツイストバレルは時代遅れでしょうか?
    バレルだけ交換可能なのか?交換しても効果は変わらないのか・・・
    ストーカーの様にブログを楽しみにしています 同じ石川なので是非ご一緒したいです

    • ひろさん

       ご質問の件 下記に回答します。
      FXのバレルはLW(ワルサー)⇒ST(スムースツイスト)⇒ST-X⇒S-ST-X と変遷してきています、STからST-Xへは交換は基本出来ませんが、ST-XからS-ST-Xへは簡単に交換できます。
      同じペレットを使用した前提でST-XからS-ST-Xに交換したら命中精度が良くなるか?と言われてもどうなるかは分かりません、FXは毎年のように仕様を変更していますので。尚 私のクラウンはこのバレルに交換する予定は有りません。
        私は 射撃の練習をする方が実猟での命中精度向上の効果が有ると考えています。また同じ石川県内とのことですが 申し訳ありません 私は基本単独猟でやっています。

      • ご連絡ありがとうございます!
        STバレルに劣等感を感じつつ 国内でインパクトやマーベリックの販売を淡い思いで期待しています(多分無理だろうな・・・)
        例えばですが、有償でメンテや整備などはお願いできないでしょうか?

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